外への長期滞在や海外ノマドとして生活する場合、「日本の電話番号はもう必要ないのでは?」と感じることもあるでしょう。
しかし結論から言うと、海外に長期滞在する場合でも、海外からSMS認証が実際に通る日本の電話番号を必ず維持すべきです。
理由は、日本の銀行・証券・クレジットカード・各種オンラインサービスでは、今もなお 日本の電話番号によるSMS認証が本人確認の前提になっているからです。
実際に、
- 海外からSMSが受け取れずログインできない
- 電話番号を解約してしまい手続きが進まない
- 再契約しようとしても海外からでは開通できない
こうしたトラブルは、「海外でSMSが届かない原因と対処法」でも詳しく解説しています。
この記事では、海外で日本のSMSを受け取るための現実的な方法を整理し、「どの選択肢が安全で、どれが使えないのか」を分かりやすく解説します。
これから海外に住む予定の方も、すでに海外在住の方も、ぜひ参考にしてください。
この記事では、海外でもSMS認証に困らないための「番号維持の考え方」と「現実的な選択肢」を、比較付きでまとめます。
なぜ海外でも日本の電話番号を維持すべきなのか?
海外でも日本の電話番号を維持すべき理由は、次の2つです。
- 日本のオンラインサービスは日本の電話番号が前提だから
- 電話番号を失うと、海外からの手続きが非常に面倒になるから
結論を言うと、日本の電話番号は、銀行や各種オンラインサービスの本人確認に使われる重要な連絡手段だからです。
日本の電話番号を維持する重要性や、使わないことで起こる具体的な問題については、海外在住者が日本の電話番号を失うと本当に困る理由でも詳しく解説しています。
それぞれの理由を確認していきましょう。
日本のオンラインサービスは日本の電話番号が前提だから
日本のオンラインサービスでは、「本人確認=SMS認証(日本の電話番号)」が今も主流です。
実際、以下のようなサービスでは、登録時・ログイン時・重要操作時にSMS認証が求められます。
- 銀行・ネット銀行・証券口座
- クレジットカード
- 決済・送金サービス
- 主要SNS・クラウドサービス
一部メール認証に対応しているサービスもありますが、登録時だけは電話番号が必須だったり、不正検知時にSMS認証を求められるケースは非常に多いのが実情です。
そのため、海外に長期滞在する場合でも、日本の電話番号を完全に手放してしまうのは大きなリスクと言えます。
なお、SMS認証の問題は、本人確認やログインだけでなく、海外在住者が日本向けブログや各種オンラインサービスを利用する際の注意点としても共通するテーマです。
海外在住で WordPress ブログを運営する場合の注意点や事前に知っておきたい全体像については、以下の記事を参考にしてください。
▶ 海外在住者向けWordPressブログ運営の全体像と注意点まとめ
電話番号を失うと、海外からの手続きが非常に面倒になるから
日本の電話番号を解約・失効してしまうと、想像以上に面倒な問題が発生します。
【よくあるトラブル例】
- 海外からのサポート対応は極めて困難
→ SMS認証ができない場合、本人確認のために日本のサポート窓口へ国際電話が必要になることがある - 同じ電話番号の復旧はできない
→ 解約済みの番号は原則として再取得不可 - 海外から日本のスマホを契約するのが難しい
→ 契約できるSIMが限られ、開通は国内のみ・書類受取が必要なケースもある
海外に出てから「やっぱり日本の番号を残しておけばよかった」と気づいても、取り返しがつかないケースが多いのが現実です。
業者次第でコストを抑えることはできるため、日本の電話番号は“保険”として必ずキープしておきましょう。
海外で日本のSMSを受け取る方法は大きく2つ
海外で日本のSMS認証を成立させる方法は、実は多くありません。
現実的な選択肢は、次の2つです。
- 日本の携帯キャリア回線を維持する
- SMS対応プリペイドSIMを使う
それぞれの選択肢を順番に見ていきましょう。
方法1.日本の携帯キャリア回線を維持する(最も安定)
海外で日本のSMS認証を「確実に通す」方法として、最も安定しているのが日本の携帯キャリア回線を維持する方法です。
物理SIM・eSIMを問わず、日本のキャリア回線に紐づいた番号は、SMS認証の成功率が非常に高いのが特徴です。
メリット
- SMS認証の成功率が非常に高い
- 銀行・決済・本人確認系サービスでも利用できる
- 日本国内と同じ電話番号を継続して使える
海外からの二段階認証や、久しぶりのログイン時でも、「普通にSMSが届く」安心感は大きなメリットです。
注意点・デメリット
- 原則として日本国内の住所がわかる身分証明書が必要
- SIMによっては日本国内での申込・初期開通が必要
- 月額料金が発生する
完全無料で番号を維持するのは難しいものの、番号を失うリスクを考えれば、十分に許容できるコストと言えるでしょう。
海外ノマドや長期滞在者向けに「海外でも日本の電話番号・SMSを安定して使いたい場合」のSIM選びについては、「海外で日本の電話番号を維持・SMS受信するなら楽天モバイルが最適な理由」でも詳しく解説しています。
海外からの申込・開通はできる?(補足)
すでに海外にいる人向けの注意点として、申込・開通条件にはキャリアごとの差があります。
- povo:eSIMであれば、海外から申込・開通できた事例あり
- 楽天モバイル:海外から申込は可能。開通は原則国内(例外報告あり)
- LINEMO:新規契約後すぐに海外ローミング不可(目安:約5か月後)
このあとおすすめSIMを紹介するため、「海外から契約できるか」と「SMSが安定して届くか」は分けて考えることが重要です。
方法2.SMS対応プリペイドSIMを使う(一時帰国向け)
SMS対応プリペイドSIMは、短期間だけ日本の電話番号を持ち、 一時帰国中に各種手続きをまとめて済ませたい人向けの方法です。
海外在住者が海外にいる間に日本の免許証の有効期限が切れてしまった場合でも、一時滞在先を住所地として免許証の更新・再取得ができるケースがあります。
そのため、SMS対応プリペイドSIMは、免許証の発行・更新が完了するまでの一時的な電話番号として有効です。
免許証発行後は、番号維持やコスト面を考慮し、格安SIMや日本の携帯キャリア回線へ切り替えるのがおすすめです。
メリット
- 短期利用が前提のため契約期間の縛りがない
- 本人確認が不要、または簡易的なSIMもある
- 帰国中のSMS認証や各種手続きを問題なく進められる
注意点・デメリット
- SIMカードの受取・初期設定は日本国内で行う必要がある
- 利用期限があり、長期的な番号維持には向かない
- 同じ電話番号のまま格安SIMなどへ乗り換えることはできない
- 海外在住で、免許証の更新・再発行までの間だけ日本の番号が必要な人
- 一時帰国中に銀行・証券・各種オンラインサービスのSMS認証を済ませたい人
海外でのSMS受信に不向きな方法(おすすめしない選択肢)
ここからは、使えそうに見えてもSMS認証用途には向かない方法です。
- Hanacellの「ジャパンSIM」
- 仮番号(Temporary / VoIP / アプリ番号)
- IP電話(050番号・通話アプリ)
順に詳細を確認していきましょう。
1.Hanacellの「ジャパンSIM」
HanacellのジャパンSIMは、海外在住者が日本の身分証なしで番号を取得できる貴重なSIMです。
ただし、一時帰国専用のSIMであるため、使えるのは日本国内のみという制限があります。
- 海外滞在中はSMS受信ができない
- 継続的なSMS認証用途には向かない
2.仮番号(Temporary / VoIP / アプリ番号)
仮番号は、Webサービスやアプリを通じて一時的に発行される電話番号です。 物理SIMに紐づかないため、短期間で番号を取得できる手軽さがあります。
仮番号の取得や利用自体は、一般的には違法とされていません。
ただし、本人確認が前提となる日本のサービスで利用した場合、利用規約違反や不正利用と判断されるリスクがあります。
ただし、日本のオンラインサービスにおけるSMS認証用途としては、成功率や安定性の面で大きな問題があり、番号維持の代替には向きません。
中には日本の電話番号(+81)を取得できるサービスもありますが、多くの銀行・証券・決済サービスでは仮番号が判別され、SMS認証を弾かれるケースが非常に多いのが実情です。
日本の電話番号を取得できる具体的な仮番号サービスの例は、以下のとおりです。
- SMS-Activate(日本番号レンタル)
- 日本の電話番号(+81)を短期間だけレンタルできるサービス
- 料金目安:数百円〜/番号・期間によって変動
- ただし、SMS認証で弾かれる可能性が高い
- Japan SMS Online(国内番号提供サービス)
- 日本の固定電話番号・携帯番号を短期間レンタル可能
- テキストメッセージがWebで確認できる仕組み
- 金融・決済サービスではほぼ利用不可
- SMS認証を弾かれるケースが非常に多い
- 共有番号のため突然使えなくなることがある
- 銀行・決済・主要SNSではほぼ非対応
また、仮番号を使って本人確認をすり抜ける行為や、本来取得できないサービスに登録する目的での利用は、規約違反や不正行為と判断される可能性があります。
仮番号は「番号維持」や「本人確認用SMS受信」の代替にはならず、あくまで一時的・補助的な手段と考えましょう。
3.IP電話(050番号・通話アプリ)
IP電話とは、インターネット回線を使って発行される電話番号のことです。
日本では「050番号」が代表的で、合法的な電気通信サービスとして提供されています。
IP電話の利用自体は違法ではありません。
ただし、SMS認証用途としては制限が多く、日本のオンラインサービスでは主回線として使えないケースがほとんどです。
日本の電話番号(050番号)を取得できる主なIP電話サービスの例は、以下のとおりです。
- My 050(ブラステル)
- 日本の050番号を取得可能
- 通話用途がメイン、SMSは原則非対応
IP電話のメリットは次のとおりです。
- 月額コストが安い
- 海外からでも日本番号で発着信できる
- 通話用の連絡先としては便利
- SMS自体に非対応、または受信不可のサービスが多い
- SMS対応でも認証用途では弾かれるケースが多い
- 銀行・決済・本人確認サービスではほぼ利用不可
IP電話は、「日本向けの連絡先・通話専用番号」としては有用ですが、SMS認証や番号維持の主手段には向いていません。
現時点で、日本の050番号を安定して取得・維持できる代表的なサービスは、実質的に「My 050(ブラステル)」のみです。
ただし、SMS認証用途には使えないため、あくまで「通話専用の連絡先」と割り切って利用しましょう。
各選択肢の比較表(海外でSMS認証が通るか・安定性)
ここで比較するのは、「海外でSMSが届くか」ではなく、銀行・決済・本人確認でSMS認証が通るかどうかです。
ここでは、
- 海外滞在中にSMSが受信できるか
- 銀行・決済・本人確認サービスのSMS認証に使えるか
- 長期的に番号を維持できるか
という観点で、各選択肢を比較します。
海外で日本のSMS認証ができるかどうかを比較
特に重要なのは、SMS認証の成功率と安定性です。
一時的にSMSが受信できても、認証で弾かれてしまっては意味がありません。
以下の表では、海外ノマド・長期滞在者の実用目線で評価しています。
横にスクロールできます→
| 方法 | 海外での SMS受信 | SMS認証 成功率 | 安定性 | 長期的な 番号維持 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本の携帯キャリア | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 銀行・決済・本人確認すべて対応 |
| SMS対応プリペイドSIM | ◎ | ◯ | △ | × | 利用期限あり |
| Hanacell ジャパンSIM | × | × | × | △ | 番号は保持できるが 海外では実用不可 |
| 仮番号(Temporary / VoIP) | △ | × | × | × | 多くのサービスで 弾かれる |
| IP電話(050番号) | △ | × | △ | △ | 通話用のみ、 SMS認証不可 |
表を見ると分かる通り、海外で日本のSMS認証を安定して行いたい場合、日本の携帯キャリア回線を維持する方法が圧倒的に有利です。
仮番号やIP電話は一見便利に見えますが、本人確認用途ではほぼ使えず、番号維持の代替にはなりません。
SMS認証などの問題は「電話番号だけの話」ではなく、日本向けサービス全体が居住者判定を重視していることが背景にあります。
海外在住になると日本のサービスが突然使えなくなる理由と、その現実的な対処法については、海外在住だと日本のサービスが使えなくなる理由と現実的な対処法で詳しく整理しています。
海外利用に人気の国内SIMおすすめ4社
ここからは、実際に海外利用・番号維持で選ばれている国内SIMを4社紹介します。
楽天モバイル
楽天モバイルは、海外でもSMS認証が無料かつ、海外データが毎月2GBまで使えたり、専用アプリで日本への国際通話ができることが強み。
私も海外在住時に利用していて、1番おすすめのキャリアです。
- 海外SMS受信が無料
- 海外データや国際通話も使える
- 維持費はかかるが、コスパは最高に良い
海外IPからのアクセスを拒否するサイトやアプリも見られますが、楽天モバイルの海外データは日本のサーバーを経由するため、日本からのアクセスになるので安心です。
そして、仮にSMS認証が届かなかったり、日本の窓口への電話が必要になっても、その場で日本のサービスにアクセス・連絡できる手段を持てる点は、他社にはないメリットでしょう。
楽天モバイル
【海外利用で便利なポイント】
1.海外でも毎月2GB無料!
2.500円/GB!追加チャージもお得
3.国際SMSの受信が無料!
4.アプリで日本への国際通話が無料!※一部対象外あり
VPNなしで国内サーバーのネットに接続します◎
povo2.0
私自身、番号維持専用としてpovoを使っていた期間があります。
維持費がほとんどかからずに、海外滞在中でもSMS認証が受信できるため、「とりあえず番号を残す」用途としては非常に優秀でした。
- 基本料金0円!年間500円前後の番号維持で安い
- 海外でもSMS受信に対応
- サブ回線・番号保管用途で非常に人気
- 海外ローミング利用はチャットで手続きが必要
実際に使ってみると、一時帰国中のスマホ代が高くなってしまうこと、最近のネットの動向(海外IPのアクセス拒否など)を見て、楽天モバイルで電話番号を維持するのがベストという結論になりました。
HISモバイル
SMS認証に使っている回線を、うっかり自動解約させたくない人にはHISモバイルが向いています。
- 月額料金が安い
- 自動解約がないので安心して番号の維持ができる
- eSIMも登録住所で「確認コード」の受け取りが必要
※家族などの代理人の受け取りは可能
HISモバイルは、海外滞在中でも日本のSMS認証用途として利用されている格安SIMのひとつです。
iPhoneでHISモバイルを使う場合の注意点(海外SIMとの併用)
iPhoneでは、仕様上「APN構成プロファイル」を1つの端末につき1つしかインストールできません。
そのため、HISモバイルのようにAPN構成ファイルが必要な格安SIMを使っている場合、海外SIM(eSIM含む)とのデュアルSIM利用には注意が必要です。
日本の大手キャリア・サブブランド以外の格安SIMでは、初期設定にAPN構成ファイルが必要なケースが多く、海外SIM側もAPN構成ファイルを使う場合は通信ができなくなる可能性があります。
なお、HISモバイルのAPN構成ファイルを再インストールする必要がある場合、再発行手数料として1,100円がかかります。
異なる格安SIM事業者の組み合わせでご利用になる場合ご注意ください。
2022年8月現在、OSの仕様により、APN構成プロファイルは、1つの端末に1つしかインストールできません。
iPhoneで併用をお考えの場合は、もう片方のSIMカード・eSIMがAPN構成プロファイルを必要としないものであることをご確認ください。
出典:HISモバイル
LINEMO
LINEMOも電話番号の維持に人気のSIM。
ただし、新規契約だと5ヶ月間は海外ローミングが使えないため、他社からの乗り換えや、すでに日本で利用している人が、後から海外へ行くケース向けの回線です。
- ラインギガフリーが魅力
- 日本国内での利用に強い
- 長期利用向け
- 新規契約は5ヶ月間、海外ローミングが使えない
そのため、海外でのSMS認証を主目的に新規契約する回線としては不向きで、すでに日本で使っている番号をそのまま海外へ持ち出すケースに限って選択肢になります。
人気の国内SIM比較表
国内SIMと一口に言っても、「海外滞在中でも日本のSMS認証が安定して使えるSIM」は限られます。
ここでは、海外滞在中でも日本のSMS認証が必要な人向けに、実際に使われている国内SIMだけを厳選して比較します。
海外滞在中でもSMSが安定して届くSIM比較
比較のポイントは、次のとおりです。
- 海外ローミング中でもSMSを受信できるか
- eSIM対応で海外からの開通・管理がしやすいか
- 番号維持コストが現実的か
これらを踏まえて、特に人気の国内SIMを一覧でまとめました。
横にスクロールできます→
| SIM名 | 海外SMS 受信 | eSIM対応 | 月額目安 | 海外から申込 | 特徴・向いている用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| 楽天モバイル | ◎ | ◯ | 約1,000円/月~ | ◯ | 海外SMS認証/海外データ/ 日本への国際通話まで完結 開通は日本で。 |
| povo | ◎ | ◎ | 約500円/年~ | ◎ | 海外SMS認証のみ。 維持コストを最小限に 抑えたい人向け |
| HISモバイル | ◎ | △ | 280円/月~ | △ | 海外SMS認証のみ。 自動解約がなく、 長期保有の安心感重視 |
| LINEMO | △ 新規契約は 5ヶ月目~可能 | ◎ | 約1,000円/月~ | △ | 海外SMS認証のみ。 帰国時にLINEギガフリーを 使いたい人向け |
海外長期滞在や海外ノマド用途では、「海外SMS受信の安定性」+「番号維持のしやすさ」が最重要です。
この条件を満たすSIMは限られているため、すでに海外にいる人・これから海外に出る人は、早めに準備しておくことをおすすめします。
結論:海外でも日本の電話番号を維持するのが最適解
海外でも日本のSMS認証を確実に通したいなら、「海外からSMS認証が実際に使える回線」を維持することが最適解です。
すでに海外にいる場合は、eSIM対応キャリア(povo・楽天モバイルなど)に選択肢が限られるため、条件や制限を理解したうえで、早めに対策しておくことが重要です。
